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ようこそ光半導体研究室へ

   

研究内容Research

ZnTe系材料による緑色発光ダイオードの開発

ZnTeは直接遷移型半導体で室温でのバンドギャップが2.26eVであることから、波長550nmの緑色発光ダイオード(LED)への応用が期待されている半導体材料です。本研究室では、長年、本材料のバルク単結晶成長、エピタキシャル成長と発光素子応用に関する研究に取り組んできています。すでに市販GaP緑色LEDと同レベルの発光効率を有するLEDを実現しており、現在、さらに高効率化を実現すべく、各種研究に取り組んでいます。
      

半導体ナノ構造の作製と評価

アルミニウムを酸性電解液中で陽極酸化すると、表面に多孔性の酸化皮膜が生成します。この酸化皮膜(陽極酸化ポーラスアルミナ)は広範囲にわたって自己組織化的に微細で規則的なナノポーラス(微細孔)構造を形成します。細孔配列の規則性と孔径は、陽極酸化に用いる酸の種類や印加電圧に依存しています。 本研究では、この陽極酸化ポーラスアルミナを半導体ナノ構造形成のテンプレートとして使用して、InN、ZnTeなど種々の化合物半導体のナノ構造を形成し、特性評価を進めています。
     

テラヘルツデバイス用材料の開発

ZnTeは2次の非線形性を有する電気光学結晶であり、テラヘルツ電磁波の発生、検出用結晶として広く使用されています。広い帯域幅を有するテラヘルツ波を発生するためには、ZnTe結晶を薄くすることが必要で、一般的には、バルク結晶を研磨することで作製されています。しかしながら、コストが高いこと、イメージングに必要な大面積結晶を得ることが困難などの問題があります。本研究では、テラヘルツ電磁波用のZnTe結晶を得るために、透明な結晶基板上にZnTe薄膜のヘテロエピタキシャル成長を行っています。
   

ナイトライド系化合物半導体の作製と評価

III族窒化物半導体は、短波長発光デバイス、耐環境型電子デバイス,高効率太陽電池用材料として期待されています。本研究では、シンプルな装置かつ低温で成長可能な反応性スパッタリング法を用いた薄膜成長を進めています。現在までに、GaN、InN、AlN、Al1-xInxN薄膜のエピタキシャル成長に成功し、それらの成長特性や膜特性を明らかにしています。

高不整合材料による中間バンド太陽電池の創製 

ホスト材料に対して電気陰性度の大きく異なる元素をわずかに導入した高不整合材料を用いると、本来のバンドギャップ中に新たなバンドが形成され、3つの光学遷移過程を創出できます。これにより1つの材料でありながら太陽光スペクトルを幅広くカバーすることができ、高効率化が期待されています。本研究では、テルル化亜鉛をベースとした高不整合材料の基礎特性を明らかにし、これを用いた中間バンド太陽電池の開発を目指しています。 (※本研究は、米国ローレンスバークレー国立研究所、カリフォルニア大学バークレー校、香港城市大学等との共同研究です。)
      

ZnTe系マルチバンドギャップ半導体を用いた人工光合成に関する研究 

ZnTeは、室温でバンドギャップ2.26eVを有する直接遷移型半導体であり、元来の性質としてp型伝導を示すことに加え、伝導帯が水の還元準位より高い位置にあることから、水素生成材料として適しています。本研究では、ZnTeやZnTeに酸素を加えたマルチバンドギャップ半導体ZnTeOを用いた太陽光水素発生に関する研究を進めています。 以下はZnTeを用いた水素発生に関する実験結果の一例です。(※本研究は甲南大学 池田茂先生との共同研究です。また,競輪の補助を受けて実施しました。)

RSC Advances, Vol. 13, (2023) pp. 575-580.

ワイドギャップ酸化物半導体透明導電膜に関する研究 

ワイドギャップ酸化物半導体は,発光材料,パワーデバイス,透明導電膜などの応用が可能であることから,様々な研究が進められています。本研究室では,発光材料としての酸化ガリウム系半導体の研究の他に,透明導電膜への応用を目指して,ZnCdO, ZnNiOの研究を進めています。
ZnNiOに関しては,Ni組成を制御することで,4eVを超えるバンドギャップを達成しています。
(※ZnNiOに関する研究は,競輪の補助を受けて実施しました。)

CZTSe薄膜太陽電池の開発

Cu2ZnSn(S,Se)4系材料は、地球上に豊富に存在する元素で構成されることから、次世代の低コスト高効率太陽電池材料として期待されています。本研究室では、多源蒸着法によりCZTSe薄膜を作製し、その物性評価と太陽電池への応用に関する研究を進めています。

その他

以下のpdfは2007年に作成した研究紹介資料です。

   




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